去ってゆく味、迎える味

こんにちは。秋田県湯沢市の小川です。
最近東北が揺れてますね。みなさま、ご無事でしょうか。



先日、カフェで戴いたお水が、妙に懐かしい味でした。
少ししょっぱくて、舌に長いこと味が残る、澄んだ水。
この味、どこの、なんの味。記憶を辿ってみても、思い出せない。
帰り際にそのお水の話になり教えてもらえたのですが、
それは、山の雪解け水でした。
幼い頃、つららをなめたり雪を丸めてかじったりした、あの味です。


毎年やってきては、私をとことん楽しませてくれる雪と冬が、本当に大好き。
だから、春の気配がぐんと感じられる今の時分になると、
「今年の冬も素敵だった」とお礼を言いたくなる。
日に日に存在が小さくなってゆく冬が少し寂しいのですが、それもまたよし。
いい時期に雪の味を思い出せました。


寂しい、と言いながらも、春先の野菜が陳列されているのを見ると、
春の到来にいてもたってもいられない。
最近食べた春の野菜は、ひろっこふぐだぢ、つぼみ菜。海藻なら、ぎばさ
春の食べ物が胃を通ると、体じゅうが春モードに切り替わる。
その結果、鮮やかな色の服が着たくなって、購入。
越冬して体はとっても重いのに、お財布は軽くなる反比例。複雑な心境です。


そんなこんなで、去ってゆく味と迎える味。
季節がゆっくりと移ろっていく今を、味を通して楽しんでいます。


つれづれ団のみなさまが住んでいるところにも、
おいしい春告げ野菜があるんだろうな。
今の時期のおいしい味があれば、良かったら教えてください。


それでは、また。


◎春の陽気に浮かれて、最近飲んだもの
 ・爛漫の、たぶん普通酒(秋田銘醸)
 ・花めくすず音(一ノ蔵
 ・本醸造生貯 まんさくの花(日の丸醸造
 ・吟造りあま酒 麹's(日の丸醸造
  麹しか使っていないあま酒「麹's(コージーズ)」は、
  なんとも言えないネーミングですが、甘ったるくなくておいしい。おすすめ